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旅行に最適な高倍率コンパクトDSC-HX90V


ソニーのサイバーショットシリーズに旅行に最適な高倍率ズームコンパクトが追加された。
サイバーショット DSC-HX90Vだ。

外見は高級機のRX100シリーズそっくりだが、それよりも幾分小型だ。
実際、30倍ズームを搭載したコンパクトデジカメとしては2015年7月現在、世界最小とのこと。
なので、携帯性は抜群。荷物は減らしたいが、それなりの性能のカメラを持って行きたいという場合には最適だ。

DSC-HX90V

グリップも付いているので、RX100シリーズのノーマル状態よりは遙かに持ちやすい。

光学30倍は35ミリ換算で24〜720ミリ相当のズームだ。これだけあれば十分な倍率だろう。
更に全画素超解像ズームという機能を使えば画質を保ったままで60倍以上まで望遠域を延長できる。(全画素超解像ズームの倍率は画素数による)

HX90Vの特徴はポップアップ式のファインダーの内蔵だ。RX100M3同様、ポップアップさせて引き出す方式なので、常時使うと言うよりは、必要な時にだけ使うという感覚のものだが、これがあるのと無いのとはかなり使い勝手が違う。
まず晴天時に液晶では見えにくい時に便利という以外に、これだけ望遠域が長いと、望遠側で液晶だけで被写体を捉えるのは難しい。ファインダーなら液晶よりも遙かに楽に写したい対象を捉えることが出来る。
内蔵ファインダーを省いたWX500という兄弟機も同時に発売されたが、30倍ズームを使いこなすなら、高くてもHX90Vを選んだ方がいいだろう。

画質も1/2.3型という小さなセンサーとは思えないほど優秀。
カールツァイスのTスターコーティングレンズを奢っていることもあるだろうが、画像処理エンジンBIONZがかなり進歩しているものと思う。
暗い場所でもマルチショットNRを使えばノーフラッシュでかなり綺麗な写真が撮れる。

更に背面の液晶画面は180度可動するので、ひっくり返して自分撮りも便利に行える。スマイルシャッターと組み合わせれば液晶を見ながら構図を確認、微笑めば自動でシャッターが切れるという自分撮りも可能だ。

動画性能もソニーらしく素晴らしい。4K撮影には対応していないが、まだまだフルハイビジョンで十分だろう。動画5軸手ブレ補正という機能で歩きながらの撮影でもブレが目立たない。

GPS、WI-FI、NFCといった機能も搭載していて、まさに全部入りのデジカメだ。
ただ、少し残念なのが、動画撮影時の静止画記録が出来ないことだ。動画を撮っている時に撮影を止めること無く写真も撮影出来るとかなり便利なのだが。

画質を優先するならやはりRX100M3だが、高倍率ズームが欲しいならHX90Vになる。
大きさを気にしないならこれ以上に高画質、もしくは高倍率というカメラは多数存在するが、ポケットサイズの高倍率で、ある程度画質も良い物となればHX90Vになる。


DSC-RX100M3対DMC-LX100


旅行に最適なカメラとしてお薦めしたソニーのDSC-RX100M3とパナソニックのDMC-LX100
結局どちらがよりいいのかということになると、答えは人ぞれぞれとしか言い様が無い。
デジカメはフィルムカメラと違って今後もどんどん進化していくだろうから、数年も経たないうちにもっと優れた旅カメラが登場するだろう。
それに画質に拘らないのなら、もっと安価なコンデジでも十分という人もいるだろうし、携帯やスマホのカメラ機能で事足りるという人もいるだろう。
旅カメラのポイントとしてはやはり小型軽量で携帯性がいいことが重要なので、その点だけを考えればスマホや携帯のカメラ機能でOKならそれが一番身軽かもしれない。

DSC-RX100M3やDMC-LX100に興味がある人は小型機種でもやはり画質に拘りたいという人だろうから、そういう人達向けの話をするなら、あくまでも画質優先ならLX100になる。
やはりセンサーサイズは大きいことは良いことだ。広角側である程度絞った写真がメインの人なら大差ない写真になるとは思うが、やはり開放側で使った場合のボケの差は出る。
暗所での耐ノイズ性能も上だ。
なので、ポケットには入らないサイズでもOKならLX100をお薦めする。

LX100

DMC-LX100

LX100に比べてRX100M3の良いところは何と言ってもサイズ。
RX100M3はポケットに入る。(とはいえ胸ポケットに入れるには重いし、ジーンズの後ろポケットに無造作に入れるようなことはお薦めしない)
LX100はやはりストラップで携帯するのが一番だが、RX100M3なら上着のポケットに入れておくか、小さなポーチやバッグにも難なく入るので出し入れも楽だ。

rx100m3

DSC-RX100M3

つまり小型軽量で画質優先ならLX100。画質が良い機種で小型であること優先ならRX100M3。
(サイズを気にせず画質優先ならレンズ交換式の一眼をお薦めする)
パナソニックにはボディサイズだけならLX100よりも小さなレンズ交換式マイクロフォーサーズ一眼が存在する(GMシリーズ)が、LX100同等の明るさ、ズーム域のレンズを組み合わせれば可搬性はLX100より悪くなる。もし暗いズームレンズでも構わない、明るさは欲しいのでズーム無しの単焦点でもいいというなら、LX100よりもコンパクトに持ち歩けるが…。

RX100M3がLX100よりも機動性に優れているのは、サイズもあるがレンズバリアの存在も大きい。やはり撮影の旅にレンズキャップの着脱を行う必要があるのは手間になる。
しかしそれはオプションの自動開閉キャップで解決する。自動開閉キャップを付ければLX100でもレンズキャップの着脱の手間が無くなる。
だが、純正の自動開閉キャップはフィルターとの同時装着が出来ない。
お薦めはJJCのオートレンズキャップだ。これはフィルターと同時に使えるし純正よりも安い。
JJCのオートレンズキャップはLX100用以外にも種類が出ているので、もし所有カメラに適合するものがあればお薦めだ。

JJC LUMIX LX100専用オートレンズキャップ


旅行カメラに高倍率ズームは必要か


今まで紹介してきた旅カメラは大きめのセンサーに明るいレンズを組み合わせた、所謂高画質機ばかりだったが、いずれもズームは控え目なカメラばかりだった。
経験上あまり大きなズーム倍率を必要とするシチュエーションは少ないし、それよりも画質がいい事の方が優先されると考えるからだが、旅行カメラはそれ一つであらゆる被写体に対応出来る高倍率ズームの方が便利と考える人もいるだろう。

高倍率ズームとは一般的に望遠側が長いことを意味するので、遠くのものを大きく写したいという場合にはやはり便利だ。
一眼レフに高倍率ズームの組み合わせでは大きく重くなるが、コンデジにも高倍率ズームを搭載したものがたくさん出ている。

仕組み上、ズーム倍率が大きくなればレンズは暗くなるし、コンパクトなカメラにこういったレンズを組み合わせる為にはセンサーは小さい物を使う必要がある。
なので、画質はもちろん低倍率ズーム機に比べれば劣るわけだが、実際にはL版程度のプリントで見比べる分には違いが分かる人はそれほどいないかもしれない。
間違い無く言えるのは、暗いシーンが苦手になることと、背景ボケは期待できなくなるということだ。
しかし最近では擬似的に背景ボケを作るモードがあったり、暗所でも被写体を明るく写すモードも搭載されたりしているので、画質に拘らないならこれらを使えば問題ないと感じるかもしれない。
いずれも高速連写で複数の画像を撮り、それを内部で合成することで作り出す絵なので、明るいレンズと大きなセンサーで正攻法で撮られる写真と比べれると、どことなく作り物っぽい絵にはなるのだが。

とにかく遠くの物を大きく写すという目的を考えれば、ズーム倍率は大きければ大きいほどいいのだが、ポケットに収まるサイズのカメラでは30倍が限界だろう。
30倍ズームともなれば望遠側は35ミリ換算で600〜700ミリはあると思う。一般的な一眼レフの望遠レンズで600ミリと言えば超巨大な、手持ちでは無理なほどのシロモノなので、これだけあれば十分だろう。遠くの被写体がかなり大きく写せるはずだ。

これくらいの望遠になると液晶画面だけでぴったり静止させて撮るのは難しい。かなり像が揺れると思う。出来るだけカメラを安定させて撮らないと、手振れ補正機構だけではブレた写真を量産させてしまうことになると思う。
とにかくカメラを安定させて撮る工夫も必要だが、ファインダーがあればかなり楽になる。

30倍という高倍率ズーム機で、ファインダーを搭載しているコンパクトデジカメとなると、現在はパナソニックのLUMIX DMC-TZ70になる。(この前機種のTZ60も)

DMC-TZ70

カラーはブラック一色もある

DMC-TZ70はこのクラスのコンデジとしては珍しく、RAWでの撮影も可能なので、現像する手間を惜しまなければ、それなりに仕上げることも可能だ。
RAWはファイルサイズが大きくなり、ソフトを使って現像してやる手間もかかるが、かなりの確率で露出の失敗した写真を救えるのが利点だ。(もちろん限界はあるが、JPEGよりは補正出来る範囲が広い)
二度と撮れない旅の思い出であればRAWで撮っておくことは保険になる。(現像に関する知識は必要)

もちろんコンパクトデジカメなのでお手軽な全自動モードも優秀だ。カメラにお任せのJPG画像でも特に問題になるようなこともないだろう。

明るいレンズに大きめのセンサーを積んでいる高画質機は値段も高いが、このDMC-TZ70は値段も一般的なコンデジも価格帯だ。
難しいことは考えず、広角から超望遠まで全自動で撮れて、それなりの綺麗な写真が写せれば文句は無いという人にはお薦めだ。
私もメインで使っているカメラは望遠域が弱いので、望遠レンズを買う代わりにDMC-TZ60(TZ-70の前機種)を所有している。

カピパラ

TZ60で撮影。旅の記録としては必要十分な画質ではある

いつもはソニーのRX100M3LX100等を使っているが、どうしても望遠で撮りたいという場合にはTZ60を持ち出している。カメラが小さいので持ち出すのに苦労は無い。
これはかなりマニアックな使い方だが、望遠が欲しいときの保険代わりにも高倍率コンデジは使えると思う。