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海外旅行の英語術


英語がある程度以上に喋れる人にとっては何てこともないことでしょうが、英語を話すこと、聞くことにあまり自信のない人にとっては、海外旅行で一番困るのは言葉の問題でしょう。

私も英語がちゃんと話せる人間ではないですし、聞き取るのにも苦労します。
読むことと書くことはゆっくりであればある程度出来る人も多いでしょう。今はネットですぐに単語も調べられますし、会話に比べれば何とかなるでしょう。私もそんなごく平均的な日本人です。

ハワイ旅行

書いてある事なら、その使い回しを知らなくても単語の組み合わせで意味が分かる事が多い。

海外で生活する、仕事でもするとなればきちんと英語を習得する必要があるでしょうが、期間の限られた観光旅行であれば、英語が苦手でもコツと工夫で何とかなるものです。

まずは旅行英会話集等で、よくあるシチュエーション毎に、自分の行き先や目的に合わせて必要かもしればいというフレーズを丸暗記しておきましょう。
こちらからフレーズを言えたところで相手の言ってることが分からないのでは意味がないと思うかもしれませんが、自分が何を聞いたかは自分で分かっているのですから、相手の答えはある程度想定出来ます。想定出来る範囲の答えを喋っているわけですから、よく聞けば理解出来るはずです。
もし想定外の返事で理解出来なかったりした場合には、素直に理解出来ないと言ってしまいましょう。この「英語がよく理解出来ないのです」というフレーズは絶対に覚えておいた方がいいです。「Ican’t understand English, sorry.」とか簡単なフレーズで。

日本に旅行に来ている外国人観光客が「日本語がよく分からない」と言っても当然のこととして受け入れるでしょう。旅行先の現地の人達も同じように受け入れてくれます。
観光地であれば相手は英語が得意ではない外国人観光客にも普段から接していますので、必ず何とかしてくれますし、それで憤慨するような人は滅多にいません。

大抵はたどたどしい英会話でも何とかなるものですが、少しでも楽に過ごせる工夫をしておくのも一つの手です。
例えばタクシーに乗る機会があることが分かっていれば、行き先の住所や名称を英語でメモに書いて準備しておきます。そうしておけばタクシーのドライバーにはメモを見せて「ここに行って下さい」と英語で伝えればいいだけです。行き先のメモはタクシーだけでなく、人に道順を聞いたりする時にも使えます。場所や建物名等の発音は意外に通じにくい場合が多いので役立ちます。
相手がそれを読んで口に出したら発音を覚えておきましょう。
例えばオーランドは日本人のいつもの言い方では通じにくいです。発音をカタカナで書くとしたら「ォランドゥー」でしょうか。

メモは色々な場所で役に立つのでペンと紙はいつも持っていた方がいいです。
聞いて分からない事も書いて貰うと理解出来る場合があります。例えば以前、レストランのディナー予約をコンシェルジェに依頼した時、「アルジーは持っているか?」と何度も聞かれ、アルジーの意味が理解出来ずに四苦八苦したことがありました。アルジーが何か分からないと言ってメモに書いて貰ったら、「Allergie(アレルギー)」でした。書いて貰えばすぐに分かる事の一例ですが、耳で聞いただけでは何度ゆっくり丁寧に言われても分かりませんでした。

最近はスマホに自動通訳アプリなんてのもあるので、ネットに繋がる場所ならそれらも使えるかもしれません。私はまだ現地で実際に使用したことはありませんが、家で試しに使ってみたところ、それなりにちゃんと通訳してくれました。
間違い無く便利になったのはアメリカで公共のバスに乗るときです。以前はドライバーに降りたい場所を伝えて「そこに着く時教えて」なんて言う必要がありましたが、今ではスマホでGoogleマップを見ていれば降りたいバス停がはっきり分かります。
予めGoogleマップで降りたいバス停とその一つ前にマークしておけば、どのタイミングで降車を伝える紐を引けばいいのかも余裕で分かります。

どんなに便利なツールが出てきても、まず絶対に自分なりの英語で伝えた方がいいのは挨拶と「ありがとう」です。究極を言えばそれさえ英語で言えれば問題ありません。

よくフランス人は英語を喋る事を嫌うなんて話を聞きますが、昔フランスを訪れた時、挨拶とお礼だけはフランス語で喋り、あとは英語という感じで旅をしましたが、全く問題ありませんでした。
みんな特に嫌がるなんてこともなく英語で返事や説明をしてくれました。
気分の問題ではありますが、日本でいきなり外国人に英語で話しかけられるよりは、たどたどしくても日本語で挨拶されてから英語で聞かれた方が気持ちがいいと思います。
このへんは万国共通ではないでしょうか。

まあ旅行英会話の一番のコツは、通じなくても理解出来なくても当たり前という開き直りと勇気だと思います。変な英語でも臆せず話すことです。
英語が得意でないので恥ずかしい目にあいたくないという理由で、挨拶もお礼も言わないという事が一番奇異に見られますし、それが一番恥ずかしい事です。

あと、通じると思い込んでいる和製英語に注意。私はアメリカに初めて行ったとき、ロスのファストフード店で「テイクアウト」が何度言っても通じず困りました。いくつかの普段日本で使っている英語が実は通じないということは知っていましたが(例えばガソリンスタンドは和製英語で通じるのはガスステーションとか)、テイクアウトは意味的に間違い無く通じると信じて疑っていませんでした。
テイクアウトも何を言いたいのか意味を考えてくれる相手であれば、全く通じないということはないようですが、一般的にファストフード店で持ち帰ることを伝える言い方ではないことは確かなようです。間違い無くアメリカで通じる言い方は「トゥーゴー(To go」又は「テイカウェイ(Take-away)」でしょうか。(イギリス英語を使う国でトゥーゴーは通じないらしいですが)

「トゥーゴープリーズ(持ち帰ります」と「イートヒア(ここで食べます)」は是非覚えて渡米して下さい 😛