旅行カメラに高倍率ズームは必要か


今まで紹介してきた旅カメラは大きめのセンサーに明るいレンズを組み合わせた、所謂高画質機ばかりだったが、いずれもズームは控え目なカメラばかりだった。
経験上あまり大きなズーム倍率を必要とするシチュエーションは少ないし、それよりも画質がいい事の方が優先されると考えるからだが、旅行カメラはそれ一つであらゆる被写体に対応出来る高倍率ズームの方が便利と考える人もいるだろう。

高倍率ズームとは一般的に望遠側が長いことを意味するので、遠くのものを大きく写したいという場合にはやはり便利だ。
一眼レフに高倍率ズームの組み合わせでは大きく重くなるが、コンデジにも高倍率ズームを搭載したものがたくさん出ている。

仕組み上、ズーム倍率が大きくなればレンズは暗くなるし、コンパクトなカメラにこういったレンズを組み合わせる為にはセンサーは小さい物を使う必要がある。
なので、画質はもちろん低倍率ズーム機に比べれば劣るわけだが、実際にはL版程度のプリントで見比べる分には違いが分かる人はそれほどいないかもしれない。
間違い無く言えるのは、暗いシーンが苦手になることと、背景ボケは期待できなくなるということだ。
しかし最近では擬似的に背景ボケを作るモードがあったり、暗所でも被写体を明るく写すモードも搭載されたりしているので、画質に拘らないならこれらを使えば問題ないと感じるかもしれない。
いずれも高速連写で複数の画像を撮り、それを内部で合成することで作り出す絵なので、明るいレンズと大きなセンサーで正攻法で撮られる写真と比べれると、どことなく作り物っぽい絵にはなるのだが。

とにかく遠くの物を大きく写すという目的を考えれば、ズーム倍率は大きければ大きいほどいいのだが、ポケットに収まるサイズのカメラでは30倍が限界だろう。
30倍ズームともなれば望遠側は35ミリ換算で600〜700ミリはあると思う。一般的な一眼レフの望遠レンズで600ミリと言えば超巨大な、手持ちでは無理なほどのシロモノなので、これだけあれば十分だろう。遠くの被写体がかなり大きく写せるはずだ。

これくらいの望遠になると液晶画面だけでぴったり静止させて撮るのは難しい。かなり像が揺れると思う。出来るだけカメラを安定させて撮らないと、手振れ補正機構だけではブレた写真を量産させてしまうことになると思う。
とにかくカメラを安定させて撮る工夫も必要だが、ファインダーがあればかなり楽になる。

30倍という高倍率ズーム機で、ファインダーを搭載しているコンパクトデジカメとなると、現在はパナソニックのLUMIX DMC-TZ70になる。(この前機種のTZ60も)

DMC-TZ70

カラーはブラック一色もある

DMC-TZ70はこのクラスのコンデジとしては珍しく、RAWでの撮影も可能なので、現像する手間を惜しまなければ、それなりに仕上げることも可能だ。
RAWはファイルサイズが大きくなり、ソフトを使って現像してやる手間もかかるが、かなりの確率で露出の失敗した写真を救えるのが利点だ。(もちろん限界はあるが、JPEGよりは補正出来る範囲が広い)
二度と撮れない旅の思い出であればRAWで撮っておくことは保険になる。(現像に関する知識は必要)

もちろんコンパクトデジカメなのでお手軽な全自動モードも優秀だ。カメラにお任せのJPG画像でも特に問題になるようなこともないだろう。

明るいレンズに大きめのセンサーを積んでいる高画質機は値段も高いが、このDMC-TZ70は値段も一般的なコンデジも価格帯だ。
難しいことは考えず、広角から超望遠まで全自動で撮れて、それなりの綺麗な写真が写せれば文句は無いという人にはお薦めだ。
私もメインで使っているカメラは望遠域が弱いので、望遠レンズを買う代わりにDMC-TZ60(TZ-70の前機種)を所有している。

カピパラ

TZ60で撮影。旅の記録としては必要十分な画質ではある

いつもはソニーのRX100M3LX100等を使っているが、どうしても望遠で撮りたいという場合にはTZ60を持ち出している。カメラが小さいので持ち出すのに苦労は無い。
これはかなりマニアックな使い方だが、望遠が欲しいときの保険代わりにも高倍率コンデジは使えると思う。


WDWのキャラクターグリーティング


オーランドのディズニー・ワールド・リゾートで行われているキャラクターグリーティング、所謂キャラグリはとても数が多い。
2015年4月現在のリストを作ってみたので、キャラグリ好きの方は参考にしてほしい。
リストにしたのはほぼ終日、パーク営業時間内であれば行っているキャラグリのみ。早めに終わってしまうものは大凡の終了時間を付記している。
特に人気のあるものはファストパス+が用意されているので、利用した方がいい。キャラグリはかなり丁寧に行われるので、なかなか列が進まない。人気のキャラグリの待ち時間はトイ・ストーリー・マニアのスタンバイ時間を遙かに凌ぐ。

マジックキングダム

  • アナとエルサ/ファンタジーランド/ファストパス+有り
  • バズライトイヤー/トゥモローランド/19時頃まで
  • アリエル/ファンタジーランド/ファストパス+有り
  • アラジンとジャスミン/アドベンチャーランド/19時頃まで(昼休み有り)
  • シンデレラとラプンツェル/ファンタジーランドのフェアリーテイルホール/ファストパス+有り
  • 美女と野獣のガストン/ファンタジーランド/17時頃まで
  • メリダ/ファンタジーランド/19時頃まで(中休み有り)
  • 喋るミッキー/メインストリートUSAのタウンスクエアシアター/ファストパス+有り
  • プーさんと仲間達/ファンタジーランド/19時頃まで
  • ティンカーベル/メインストリートUSAのタウンスクエアシアター/ファストパス+有り
  • ウッディとジェシー/フロンティアランド/17時頃まで

エプコット

  • ミッキー、ミニー、グーフィー/フューチャーワールド/ファストパス+有り
  • ダッフィー/ワールドショーケースのショーケースプラザ付近/19時頃まで(中休み有り)
  • チップとデール/フューチャーワールド/17時頃まで(中休み有り)
  • プーさんと仲間達/ワールドショーケースのイギリス館/13時頃〜20時頃まで(中休み有り)

ワールドショーケースの各館ではプリンセスを中心にしたグリーティングが、お昼頃〜夕刻まで1時間おきくらいのスケジュールで行われている。

  • アリス/イギリス館
  • ムーラン/中国館
  • オーロラ/フランス館
  • 白雪姫/ドイツ館

ハリウッド・スタジオ

  • ウッディとバズ/ピクサープレース
  • ドナルド、ディジー、グーフィー、プルート/ハリウッドブルバード/16時頃まで(昼休み有り)
  • マイクとサリー/ストリート・オブ・アメリカ/17時頃まで(中休み有り)
  • フィニアスとファーブ/ストリート・オブ・アメリカ/19時頃まで(中休み有り)
  • インクレディブル/アニメーションコートヤード/18時半頃まで(中休み有り)
  • マックイーンとメーター/ストリート・オブ・アメリカ
  • ディズニージュニアの仲間達/アニメーションコートヤード/16時半頃まで
  • ミッキー(ソーサリー姿)/アニメーションコートヤード

アニマルキングダム

  • キング・ルーイとバルー/アジア/17時半頃まで(中休み有り)
  • デイジー/ディスカバリーアイランド/16時半頃まで(中休み有り)
  • ミッキーとミニー/ディスカバリーアイランド/ファストパス+有り
  • グーフィーとプルート/ディノランドUSA
  • ラッセルとダグ/ディスカバリーアイランド/18時半頃まで(昼休み有り)
  • ドナルドダック/ディノランドUSA
  • チップとデール/ラフィキプラネットウォッチ/17時半頃まで
  • ラフィキ/ラフィキプラネットウォッチ/17時半頃まで
  • ポカホンタス/ディスカバリーアイランド/約1時間置きの登場スケジュール

これ以外にスケジュールされていないキャラグリもあるかもしれない。
キャラグリ好きな人ならキャラクターダイニングにも行くだろうから、サイン帳は2冊くらい埋まってしまうのではないだろうか。
アナハイムでも一冊では足りなかったので、我が家も2冊は用意していく。

アナハイム旅行

子供達のキャラグリはサインと写真がアメリカの定番

キャラグリにはパークカメラマンがほぼ確実にいるので、メモリーメーカー(以前のフォトパス)もかなり使い出があるだろう。

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WDWで新システムのテスト中


My Disney Experienceとマジックバンドという、かなり先進的なゲストサービスを提供しているオーランドのウォルト・ディズニー・ワールドだが、又新たな便利システムのテストを開始している。
スマートフォンを使って、クイックサービスレストランの利用を飛躍的に便利にするシステムだ。

現在行われているテストはハリウッドスタジオ限定で行われている。
テストへの参加はハリウッドスタジオのファストパス+を取得した人に送られるテストへの招待メールに記載されている無料アプリ「Express Order」をインストールする必要がある。
この招待メールがいつまで、どれくらいの人に送られるのかは不明。
アプリを利用する為にはスマホの位置情報(GPS)とBluetoothがONになっている必要がある。

アプリで出来る事はクイックサービスレストランの「Backlot Express(バックロットエクスプレス)」のオーダーと支払い、そして「Fantasmic!(ファンタズミック)」鑑賞(現在はファーストショーのみ)でのスナックとドリンクの注文と支払いだ。

バックロットエクスプレスでのオーダーは、パーク内の別の場所からスマホの画面からメニューを選んで行える。
つまり今並んでいるアトラクションに乗り終わったら食事がしたいという様な場合に、その場からオーダーが出来るということだ。
支払いはクレジットカードかiPhoneのApplePayが使えるが、日本人旅行者の場合は実質的にクレジットカードになるだろう。(現時点ではダイニングプランは使えない)
支払いはオーダーした物を受け取るまで決済されない安心のシステムだ。

Express-Order-バックロットエクスプレス

バックロットエクスプレスの注文画面

オーダーした物はバックロットエクスプレスの専用のカウンターで受け取る。オーダーの際にアプリから持ち帰り(To Go)か店内で食べるか(Pick Up)かを選択出来るので、行くべきカウンターもそれぞれに別れている。
オーダーした物はカウンターに着くとすぐに提供される。
技術的な詳細は不明だが、オーダーしたゲストが店に向かっていることをGPSやBluetoothで検知して作り始め、着いたと同時に出来上がっているというシステムだ。
間違い無く商品を受け取った時点で予め設定した決済方法で支払いが自動的に行われる。

バックロットエクスプレス

専用の受け取りカウンター。持ち帰りと店内とに別れている。

もう一つのファンタズミックのスナックもオーダー画面で食べ物や飲み物をオーダーするのは一緒。こちらはグッズ等も注文出来る。
そしてファンタズミックの鑑賞席に着くと、オーダーしたゲストの席をGPSとBluetoothでピンポイントで特定し、キャストが運んできてくれるのだ。
こちらも無事商品を受け取った時点で決済される。

Express-Order-ファンタズミック

ファンタズミックで買えるグッズ。

大きな問題がなければテスト範囲は拡大し、やがて本格導入となるはずだ。
現在、アプリは単独の物だが、本導入されればMy Disney Experienceに統合されるのではないかと思う。そうするとマジックバンドでの支払い等にも対応するのではないだろうか。
クイックサービスレストランでの注文は特に難しいものではないが、英語が苦手な日本人旅行者なら、一切会話をせずにオーダーから支払いまで済んでしまうこのシステムは歓迎されるものだろう。混雑時のカウンターの行列もかなり緩和されるはずだ。

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