【留学冬休み旅行記】ウェイモ、マーガレット・ミッチェル・ハウス、公民権博物館

今日はアトランタ市内を観光する一日。
最初の目的地は「風と共に去りぬ」の著者、マーガレット・ミッチェルの家。

ウェイモ(Waymo)――無人タクシーを初体験

まず移動手段から。アトランタのダウンタウン観光にはUberが便利だが、この日アプリで呼んだところ、やってきたのはドライバーのいない自動運転車だった。

ウェイモ(Waymo)。Alphabetグループが開発した自律走行車で、現在はUberのアプリ経由でアトランタのダウンタウンを中心に配車サービスを提供している。
車両はジャガーの電動SUV(I-PACE)。
ルーフにセンサーを積んだ見た目はすぐわかる。

ウェイモ

ウェイモは車体のあちこちにセンサーがある、特殊な外観。

目の前に停車すると、Uberアプリからドアの開錠ができる。
ドアノブが車体から自動でせり出してくる仕組みで、アプリで呼んだ本人にしかドアを開けられないようになっている。
乗り込み、シートベルトを締めて後部座席のモニターの「スタート」をタッチすると、静かに走り出した。

後部座席のモニターには、周囲360度の状況がリアルタイムで可視化されている。
歩道を歩く小型犬の散歩まで、ちゃんと認識しながら走っている。
危険がないと判断すれば加速もしっかりするし、ハンドリングも自然だ。
不思議なことに、人が運転する車とそれほど違う感覚はなかった。というよりもかなり運転の上手な人に匹敵すると感じた。

運賃は通常のUber料金と同じで、追加料金なし。そしてチップも不要だ。
この快適な運転と安心感で、人より安いのだから、乗客の立場としては、とても気に入った。
アトランタのダウンタウン(バックヘッドからダウンタウンにかけての65平方マイル)が現在の対応エリアで、空港や高速道路(インターステート)は対象外となっているらしい。徐々にエリアは広がっていくのだろう。

よくみるとアトランタの中心部にはウェイモが相当数走っていた。
「あ、またいる」と気づくくらいには普及している。

目的地に到着すると、我々の降車を確認してからドアノブが格納され、走り去っていく。その一連の動作がいちいち洗練されていた。

【ウェイモ利用のポイント】 アトランタでウェイモを利用するには、Uberアプリの「設定」→「ライドの設定」→「自動運転車」でウェイモをオンにしておく必要があるらしい。ということは、私のアプリは既にオンになっていたのだろうか?
マッチングは保証されないが、オンにしておくとエリア内でのライドリクエスト時に配車される可能性が高まるという話だ。

マーガレット・ミッチェル・ハウス(Margaret Mitchell House)

マーガレット・ミッチェル・ハウスは、「風と共に去りぬ」の著者マーガレット・ミッチェルが1925年から1932年まで実際に暮らし、その多くの部分を執筆したアパートを公開している博物館だ。

ミッドタウン、ピーチツリー・ストリートとクレセント・アベニューの角にある。移築ではなく建物が現地に残っており、彼女が住んだ1階の一室をそのまま見ることができる。
現在はアトランタ・ヒストリー・センターのミッドタウン・キャンパスの一部として運営されている。

マーガレット・ミッチェル・ハウス

マーガレット・ミッチェル・ハウスの前で

「風と共に去りぬ」と言えば、原作小説(1936年刊)もベストセラーだったが、この作品を世界的に有名にしたのはやはり映画(1939年公開)だろう。
実際、展示物の多くが映画にまつわるもので、世界各国で上映された際のポスター(日本語版もある)、映画の衣装、制作資料などが並ぶ。

この作品は近年、人種差別を美化しているという批判を受けている。
娘が好きな「南部の唄」(Song of the South)と同じ構図だ。
政治的にどちらが正しいかという判断は難しいが、個人的には、歴史上の敗者の側にも複雑な人間ドラマはあるはずで、それを丸ごと否定することには引っかかりがある。
ただ、その引っかかり自体も含めて考えるための場所だと思えば、来た意味はある。

風と共に去りぬ

作品が多いわけではない作家なので、展示の大半は「風と共に去りぬ」

センテニアル・オリンピック・パーク(Centennial Olympic Park)を歩く

マーガレット・ミッチェル・ハウスからダウンタウン方面へ徒歩で向かうと、センテニアル・オリンピック・パーク(Centennial Olympic Park)に出る。
1996年のアトランタ夏季五輪の遺産として整備された22エーカーの公園で、ダウンタウンの中心部に位置する。

公園の目玉は、フラワー・オブ・リングス(Fountain of Rings)という噴水。
五輪マークを模したデザインの世界最大のインタラクティブ噴水で、音楽に合わせて水が制御され、夜はライトアップが加わるショー形式になっている。
1日に数回、定時のショーが行われており、夕方から夜のショーはライトアップされて、特に見応えがある。
ラスベガスのベラージオホテルの噴水ショーの、コンパクトなバージョンと言えば雰囲気は伝わるだろうか。

フラワー・オブ・リングス

フラワー・オブ・リングスは昼と夜では印象がかなり違う。日没後がオススメ

無料で入れる公園なので、北側に隣接する、アトランタの観光地としてはベスト2になるであろう、ジョージア・アクアリウムやワールド・オブ・コカ・コーラなどの施設とあわせて立ち寄りやすい。(娘は両方ともUGAの友人たちと訪れたということで、今回、我々はパス)

ナショナル・センター・フォー・シビル・アンド・ヒューマン・ライツ(National Center for Civil and Human Rights)

センテニアル・オリンピック・パークのすぐ隣にあるのが、ナショナル・センター・フォー・シビル・アンド・ヒューマン・ライツ(National Center for Civil and Human Rights)だ。2014年開館の博物館で、アメリカの公民権運動の歴史と、世界各地の人権運動をテーマにしている。(日本語では国立市民・人権センターなどども言われる)

南部、とりわけジョージア州アトランタに旅するなら、個人的に外せない場所だと思っていた。

展示の中心は「ロールズ・ダウン・ライク・ウォーター(Rolls Down Like Water)」という公民権運動の常設展。
黒人と白人が分離されていた時代のジム・クロウ法から、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師を中心とした公民権運動の歴史が、順を追って展示されている。

なかでも強烈な体験だったのが、ランチカウンターの再現展示だ。
1950年代に実際に行われた「座り込み抗議(シットイン)」を体験型で再現したもので、当時白人専用のランチカウンターに座った黒人活動家たちに浴びせられた怒鳴り声や罵倒の音声がヘッドフォンを通して聴こえてくる仕組みになっている。
そのカウンター席に実際に座りながら、その音を聴く。

ヘッドフォンを外したあとしばらく、うまく言葉が出なかった。娘も同じだったようだ。

【利用案内】 住所:100 Ivan Allen Jr Blvd, Atlanta, GA 30313 営業時間:月~土 10:00~17:00、日 12:00~17:00(最終入場は16:00) 入場料:大人 $19.99~(チケットは公式サイトからのオンライン購入を推奨)

夕食はワッフル・ハウス(Waffle House)

ハードな一日の締めくくりは、ワッフル・ハウス(Waffle House)へ。
ジョージア州発祥、1955年創業のレストランチェーンで、南部ではどこへ行っても目につく存在だ。ファストフードとダイナーの中間のような業態で、カウンターやテーブル席でオーダーして料理を運んでもらえる。

ワッフルが看板メニューだが、ハッシュブラウン、エッグス、ソーセージ、カントリーハムなど軽食も豊富。
店内飲食できてサービスのある店としては、アメリカでもかなり価格が抑えられている。
基本的に24時間営業で、深夜でも営業している店舗が多い(一部の時間帯はテイクアウトのみの場合もある)。

旅行者からは敬遠されがちな「庶民的すぎる店」かもしれないが、南部らしい食体験という意味では、むしろここでしか味わえないものがある。
UGAがあるアセンズにもあるため、娘は何度もこのチェーン店を利用している。

ワッフル・ハウス

ワッフル・ハウスはいつでも手軽な値段で食べられるのがいい

この日の行程は、ウェイモの乗車を体験、文学史の博物館から徒歩移動して、人権の歴史博物館、公園散策と噴水ショー、そしてローカルダイナーと、アトランタを堪能した一日だった。

翌日はアトランタ郊外のストーン・マウンテン・パーク(Stone Mountain Park)へ向かう。岩山に登るだけの場所かと思っていたが、実際はそれ以上の「パーク」だった。

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