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【留学冬休み旅行記】ニューオーリンズ──プランテーションとスワンプツアーで南部を体感

ニューオーリンズ旅行のハイライトとなる、プランテーション見学とスワンプツアーを組み合わせた、一日がかりのツアーに参加した。

ニューオーリンズ発の半日・終日ツアーを選ぶ

ニューオーリンズには、プランテーション見学とバイユー(スワンプ)ツアーを組み合わせたツアーが複数のツアー会社から提供されている。
今回私たちが選んだのは、両方を1日でまとめて体験できるコンボツアーだ。

集合場所はフレンチ・クォーターの定番スポット、スティームボート・ナッチェズ(Steamboat NATCHEZ)の船着き場そばにあるツアーオフィスだ。
住所はトゥールーズ通り400番地(400 Toulouse St)。ナッチェズのチケットオフィスとも隣接しており、初めてでも迷わず着けるはずだ。

ただ、出発前に少し混乱があった。
チケットオフィスでは「バスの発着場所で待てばいい」と案内されたのに、バスのドライバーは「チケットオフィスで手続きしてから来い」と言う。
参加者全員が困惑して行き来する羽目になった。
戻ってみると今度はガイドが「バス停で待って」と言う。
こういったことは現地ツアーでは珍しくない。あまり焦らず、スタッフに確認しながら動くのが正解だ。

参加するプランテーションごとに色分けされたステッカーを受け取りながら乗車する。
行き先によってバスが異なるか、あるいは途中で振り分けられる仕組みだ。

オーク・アレイ・プランテーション——白亜の邸宅と奴隷たちの小屋

私たちが選んだプランテーションは、オーク・アレイ・プランテーション(Oak Alley Plantation)だ。
ミシシッピ川西岸のルイジアナ州セント・ジェームズ郡ヴァシュリー(Vacherie)に位置する国定歴史建造物(National Historic Landmark)で、ニューオーリンズから車で約1時間ほどの距離にある。

名前の由来は、邸宅からミシシッピ川へと続く28本のサザン・ライブ・オーク(アメリカウバメガシ)の並木道(アレー)だ。
約240メートルにわたって続くその並木は、18世紀初頭に植えられたもので、現在の邸宅が建てられるより以前から存在していたという。

映画「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」のロケ地としても使われたことがあり、その絵になる景観は「ルイジアナで最も美しいアンテベラム(南北戦争前)の邸宅」とも呼ばれている。
なお、同じルイジアナのリバーロード沿いにあるエバーグリーン・プランテーション(Evergreen Plantation)は映画「ジャンゴ」のロケ地として知られているが、オーク・アレイはまた別の歴史的背景を持つ場所だ。

オーク・アレイ・プランテーションはツアーが行くプランテーションで一番人気がある。

プランテーションに到着すると、まず現地のチケットを受け取り、敷地内を自由に見て回る時間がある。
入場料はツアーに含まれているが、「ビッグ・ハウス」展示への入場は事前にチケット購入時に時間を指定する必要がある点に注意が必要だ。
私たちはバスの出発時間に合わせた時間をガイドが指定してくれた。

「ビッグ・ハウス(Big House)」と呼ばれる邸宅は、ギリシャ・リバイバル様式の白亜の建物で、28本の柱が敷地の四方を囲んでいる。
28本の柱は、並木の28本のオークと対応している。
高い天井と大きな窓、当時の調度品が残るダイニングルームや応接室を、現地ガイドが案内してくれる。
邸宅内での写真撮影は禁止されているが、バルコニーからの撮影は許可されている。

ガイドツアーを終えた後は、敷地内に保存されている奴隷たちの住居「スレイヴリー・アット・オーク・アレイ(Slavery at Oak Alley)」展示へ向かう。

奴隷たちの住居は先ほどの邸宅と比べて極めて質素。

当時のままの状態で残された質素な小屋が並ぶ光景は、邸宅の壮麗さとは対照的だ。
病人を収容したと思われる小屋、洗濯場、さまざまな用途の建物が並ぶ。
この展示は、ここで働かされた奴隷たちの名前や暮らしを記録し、伝えることを目的としている。

オーク・アレイ・プランテーションでは写真をたくさん撮った

この日、プランテーション内で日本語が聞こえることはなかった。
各国からの参加者が、それぞれに静かに見て回っていた。
南北戦争以前の歴史を前にして何を感じるかは人それぞれだが、ここは単に「美しいお屋敷」として消費されるべき場所ではないと思う。

見学の最後に、あの有名なオークの並木道で写真を撮り、土産物屋を覗いてバスに戻った。

訪問情報(オーク・アレイ・プランテーション)
開館時間:毎日8:30~16:45 ビッグ・ハウス・ツアー:9:00~16:30(チケット購入時に時間指定)
閉館日:元旦、マルディグラ当日、感謝祭、クリスマス
所在地:ヴァシュリー(Vacherie)、ルイジアナ州 アクセス:ニューオーリンズからツアーバス、またはレンタカーでリバーロード沿いに約1時間 所要時間:最低2時間

マンチャック・スワンプ——ワニと沼地

プランテーション見学の後、バスはマンチャック・スワンプ(Manchac Swamp)へと向かった。
ニューオーリンズから車で30~40分ほど北西に位置する、広大なサイプレス湿地帯だ。

スワンプボートに乗り込み、水路を進んでいく。
ルイジアナ特有のバルドサイプレス(落葉型のヒノキ科の木)とスパニッシュ・モス(メキシコサルオガセ)が覆い茂る景観は、南部の自然ならではのもの。
アメリカ内陸にこれほどの原生的な景観が残っているとは、正直驚かされた。

ワニは予想以上にたくさんいた。
ガイド(ボートのキャプテン)が「こっちだ」と案内する方向に目を向けると、水面にぬっと頭を出している。
アライグマも木の上や岸辺で頻繁に姿を見せた。
ブタのような動物も見かけたが、おそらくヌートリア(Nutria)と呼ばれる大型の水生げっ歯類だ。ルイジアナの湿地帯に生息する外来種で、現地では問題になっているという。

ガイドは豚と言っていたが、ヌートリア

ツアーの終盤、口輪をされた子ワニを参加者に触らせる場面があった。
旅行口コミサイトでは「自然を観察するはずのツアーで動物が扱われ方に違和感を覚えた」というレビューも少なくない。
スワンプツアーを選ぶ際は、各社の方針をあらかじめ確認しておくといいかもしれない。カヤックツアーなど、より自然本位のスタイルを選べるツアー会社も存在する。

こうして長い一日のツアーが終了した。

リバーウォーク・アウトレッツ——夕食とデザート

バスがスティームボート・ナッチェズ近くの出発地点に戻った後、私たちはミシシッピ川沿いを歩いて夕食の場所を探した。
川沿いに立つショッピングモール、リバーウォーク・アウトレッツ(Riverwalk Outlets)へ向かう。正式名称は「ジ・アウトレット・コレクション・アット・リバーウォーク(The Outlet Collection at Riverwalk)」で、75以上のショップとレストランが入るアウトレット型のショッピングモールだ。
ミシシッピ川に面したロケーションと、フレンチ・クォーターから徒歩圏内というアクセスのよさが特徴だ。

フードコートでいくつかの店を眺め、ピザ生地のような薄い生地に具材を包んだものを選んでみた。
食べてみると、正直なところ「普通のピザを頼んでおけばよかった」と少し後悔した。
旅先での食の冒険は常に正解するわけではない。

気を取り直してデザートに別の店へ。
他の客が食べているのを見て美味しそうだと思い、思わず注文したアイスクリームを使ったデザートを注文、こちらは正解だった。
詳細なメニュー名は覚えていないが、ボリュームがあって甘く、疲れた体にちょうどよかった。

テラス席でデザートをいただく、ミシシッピ川に面していていい席だ。

テラス席でゆっくりしていると、閉館を告げられ、少し急かされた。
リバーウォーク・アウトレッツの閉館時間は月~土曜が19時、日曜が18時なので、夕食として利用する場合は時間に余裕を持って入店することをお勧めする。

ニューオーリンズもすっかり馴染んだ頃合いで、そのままホテルまで歩いて帰ることにした。ホテルまで、30分ほどの道のり。

安全についての実感

ルイジアナ州全体の犯罪統計を見ると、全米でも治安の悪い州のひとつとして挙げられることが多い。
しかしニューオーリンズのフレンチ・クォーターやダウンタウン周辺を実際に歩いた印象では、観光客が集まるエリアであれば東京と大きく変わらない感覚だった。

もちろん、「絶対に安全」という保証はどこにもない。
夜間の移動ではできるだけ明るい通りを選び、人気のない路地には入らないのが基本だ。
荷物の管理にも普段以上の注意が必要だ。
旅行者として当然の注意を払いながら歩けば、ニューオーリンズの中心部は十分に楽しめる街だと感じた。